1.インターンシップの概要
大崎上島町役場では、産業観光課の皆様が9月26日から9月30日の4泊5日の間、インターンシップを受入れてくださいました。参加した学生は、生物生産学部の2年生、2名です。
大崎上島町では、修学旅行生を積極的に受入れ島の活性化につなげようとしています。今回のインターンシップでは、大崎上島町役場の方がアレンジしてくださいました。また、研修中は町内の方々にもお世話になりました。学生は、地域に密着した町職員の仕事に触れることができたようです。
2.研修のスケジュール
日にち | 研修内容 |
9/26(土) | ・地区の祭りに参加し、みこしを担ぎ島内を巡行した |
9/27(日) | ・地区の祭りに参加し、みこしを担ぎ島内を巡行した ・午後からあるけんかみこしや神事を見学 |
9/28(月) | ・大崎上島町役場で地域の事について学ぶ ・修学旅行生受入れのための駐車場規制を職員とともに行う ・島内の名所見学 |
9/29(火) | ・修学旅行生受入れの業務手伝い 入島式会場の掃除、整備、横断幕を持って学生の出迎え 先生方と各民泊先を回り、学生の体験内容の様子を記録 (写真撮影、ビデオ撮影) |
9/30(水) | ・前日に引き続き、修学旅行生の活動内容を記録 ・離島式の会場準備、横断幕を持って学生の見送り |
3.学生の感想
・生物生産学部2年生
中山間地域・島しょ部連携特別講座を受講した中で、特に過疎地域での行政の仕事に興味をもった。現場に行って体験することで今までとは違ったことに気づいたり、感じたりするのではないかと思い、参加した。
研修では、島の伝統的な祭りに参加し、民泊で修学旅行生を受入れるためのお手伝いをさせていただいた。修学旅行生の受け入れには、大崎上島町役場の方が修学旅行生を受入れる島内の民泊先をアレンジしていた。民泊をしていただく家庭の確保には、大変苦労をされているようであった。初めて民泊を受入れる家庭は、色々な不安があり、少しでも軽減するために役場の方がアドバイスをし、詳しく説明をしていた。
研修中、島に住む大人同士、子供同士、大人と子供が集まって話をしているような光景を多く見かけた。自分の地元ではあまりみかけない光景であり、羨ましいと感じた。また、一般に聞くよそ者に対する白い目などは全く感じず、むしろ温かさを強く感じた。大崎上島町役場の三村さんは、研修中の指導だけでなく宿泊もさせてくださった。田舎ならではのいいところやよくないところなど、包み隠さず教えてくださった。講義ではわからないことを学ぶことができた。これからの過疎地域をどのように活性化していくかという、難しい問題にどう取り組めばいいか。これからより深く学んでいく決意を固めることができた。
・生物生産学部2年生
以前から過疎が進む地域の振興について興味があり、現地での体験を通じてより理解を深めたいと思った。1年生の教養ゼミ体験学習では、中山間地域にある三次の道の駅ゆめランド布野でお世話になった。今回インターンシップは、大崎上島町という離島地域でのプログラムであり、これまでにない知見が得られると考え参加した。
研修を通じて、大崎上島町役場の方が心掛けているのは、住民との意思疎通であると感じた。島の住民の方々は、過疎化や高齢化を深刻に考えており、修学旅行生の受入れなど肯定的にとらえている。しかし、持続的に受入れていくことに対しては、難しさを感じる家庭も少なくないようであった。こうした課題に対して、職員が受入れ家庭への訪問や対話を重ねていた。
今回の研修で最も強く感じたのは、離島地域社会の結びつきの強さである。祭りに参加したときにみた光景は、住民同士がほぼ知り合いであるようだった。三村さんと島内をまわっているときは、行く先々で知り合いに遭遇していた。知り合いにあう度に会話を交わしているのを見て、町の職員であるが、それ以前に島の住民なのだと感じた。行政と一般住民の距離が近いような印象を持った。住民の要望と町職員の行動に乖離が起きにくく、町の問題に対して一致団結しやすいのだろうと感じた。