第3回円卓フォーラム(地(知)の拠点・中山間地域・島しょ部対策領域)を開催しました。

  2017年1月19日(木)に、広島大学・学士会館レセプションホールにて、地(知)の拠点・中山間地域・島しょ部対策領域主催で、第3回円卓フォーラムを開催しました。  テーマは、地域と学生が作る人材育成プログラム ~活動の評価と提案~、です。 今回の地(知)の拠点・円卓フォーラムでは、地域・市町・県庁の皆様、学生、教職員の総勢170人余りがご参加くださいました。広島大学で行われている地域志向型の教育プログラムのあり方について、参加者全員で議論し合い、これまでの経験や意見を共有することができました。、 第1部では体験型教育プログラムの成果(学生から3報告、地域の皆さんから4報告)を参加者で共有しました。第2部では総勢170人が体験先地域に従って10グループに分かれてワークショップを行い、体験学習について地域・学生双方からそのあり方を検討しました。

  ワークショップでは、ファシリテーターを上級生が務め、学部1年生と地域の方が中心に意見を出し合いました。10グループそれぞれ地域や農漁業体験の内容によって様々な意見が出されましたが、全てに共通した意見は、「一時的なものでなく、継続的な関係を持つことが重要だ」という点でした。  円卓フォーラムを通じて、地域の皆様と学生、教員の間で、情報共有や積極的な意見交換ができました。

  県庁・市町・地域の皆様からは、学生が取組む今後の卒業論文研究や地域活動に大きな期待を持っていただきました。また、学生は、より積極的に地域を知りたい、関わりたい、地域課題の解決に少しでも役立ちたい、という気持ちが一層高まったようです。

円卓フォーラム 地域報告者の皆様                                               地域・市町の報告者の皆様

体験報告と地域への提案を行う学生グループ                                          体験報告と地域への提案を行う学生グループ

 

10グループでワークショップ                                               10グループに分かれてワークショップ

  地(知)の拠点・中山間地域・島しょ部対策領域では、地方創生のための努力をしている地域と連携し、食料生産・資源・環境・生態を学ぶ学生を対象とした人材育成を目指しています。地域の皆様のご協力により、目的は達成されつつあります。学生の視点は、中山間地域・島しょ部の農林水産業、食品産業、食料資源や環境への興味を深めています。高学年の学生は、調査研究の内容に反映しつつあります。教員は、これまでの地域志向型教育の効果を実感しています。同時に、学生とともに地域の課題を深く理解し、自身の専門性を生かそうとし始めています。連携市町・地域の皆様からは、地域志向型教育への支援を通じて、地域の新たな魅力発信、地域課題をテーマにした調査研究の仕組みづくりが整いつつあると感じてくださいました。

 今後に向けて、大学と地域で得たノウハウを蓄積し、持続的で効率的な人材育成プログラムの構築を目指します。最後に、大学に対して、中長期にわたる交流、連携、協力関係を望み、ご協力いただきました地域・市町の皆様に深く感謝いたします。


【円卓フォーラムにおける学生のコメントの一部】

・フィールドワークを通じて学んだことや感じたこと、知識をつけていくにつれて自分がどういう研究をし、地域の抱えている問題の解決にどう貢献していきたいのかを考えることができ、自分の新たな関心事が増えたように思います。(生物生産学部1年生 女性)


・新商品の開発に関わったり、生産者の生の声を聞いたり、一般的な大学生では体験できない貴重な体験だったと改めて思いました。経験を思い出で終わらせず、更なる活動のきっかけにし、地域活動を継続することが大切だと感じました。(生物生産学部1年生 男性)