安芸太田町の筒賀福祉センターで、「農村の宝“棚田”を楽しく」と題して佐々木卓也氏(棚田学会理事、石垣を讃える会代表世話人)から講演が行われ、棚田の文化社会的価値と空積み石垣の文化社会的価値を合わせ、地域資源として観光交流・探訪ツアーの企画などが提案された。
自治会長やイニピチュ会などから、地域の課題として、住民の減少、保全のためのマンパワー不足、荒廃地の増加、地元の子供などの地域イベント参加と理解や意識の低下、国の農政改革の地域への影響の大きさなどが提起された。この対応策として、棚田保全の新たな大義、棚田と石垣を合わせた文化財ツアー、外部の力を如何に使うか、地域資源を使った商品・サービスの展開、さらに広島大学生物圏科学研究科の地域支援への期待などについて意欲的な議論が行われた。
広島大学生物圏科学研究科細野准教授からは、森林セラピーの推進などこの地域のファンになってもらうこと、ファンを増やすことの重要性が指摘され、参加学生も意欲的に議論に加わった。