広島大学 地(知)の拠点大学による地方創生推進事業中山間地域島しょ部対策領域概要

地(知)の拠点大学による地方創生推進事業:広島大学

 地(知)の拠点大学による地方創生推進事業は、大学等が自治体を中心に地域社会と連携して地域を志向した教育・研究・社会貢献を進め、その課題解決に資する様々な人材や情報・技術が集まる地域コミュニティの形成による地方創生を目指しています。
 広島大学の地(知)の拠点は、「平和共存社会を育むひろしまイニシアティブ拠点」をテーマにしていますが、この中で生物生産学部は、広島県の重要な地域課題になっている「中山間地域や島しょ部の地方創生」に取り組んでいます。

 

地(知)の拠点大学による地方創生推進事業 地(知)の拠点大学による地方創生推進事業への取り組み

 大学が中山間地域や島しょ部などで先進的取り組みを行っている自治体や地域の組織・企業等と連携し、農山漁村等の現場で起こる問題の解決と地域の活性化や地域人材の育成を通じた「地方創生の拠点形成」を目指します。

地(知)の拠点大学による地方創生推進事業

地(知)の拠点大学による地方創生推進事業教育推進プログラム

  広島大学生物生産学部の「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業」教育推進プログラムでは、学びを通して中山間地域・島しょ部等の地域課題への認識を 深め、解決に向けて自 ら考え主体的に行動できる学生を養成することを目標にしています。その実現に向けて、中山間地域・島しょ部等で優れた取り組みを行っている市町、地域住 民、法人、企業、地域、・団体等と連携し、また強力な支援をいただきながら、人材育成を進める仕組み作りに取り組んでいます。

 地(知)の拠点大学による地方創生推進事業の実施においては、「地域を知る」、「地域と関わる」、「地域と協働する」の3段階の科目構成とし、教養ゼミから 主要特別科目群である特別講座、インターンシップ、さらに特別演習、卒業論文、フィールド科目等へと連携した地域志向教育の改革が進んでいます。

教養ゼミ

「教養ゼミ」は1年次前期に配置された、広島大学における全学共通の学部導入科目です。全学部1年次生を10人ほどのグループに分け、それぞれ本学教員が担任となり、大学教育における修学意欲の向上や専門分野への動機づけを行うという科目になっています。具体的には、大学入学後の早い段階で学問のおもしろさ、楽しさを体験的に理解できる機会をつくり、自主性を重視した知的活動への動機付けを高めるとともに、学生・教員・地域がコミュニケーションを促進できる場となることを目標にしています。 

 生物生産学部では、地(知)の拠点大学による地方創生推進事業を進めるにあたり、既存の教養ゼミに、体験学習をベースとしたPBLを導入しました。授業は、事前学習、体験学習、事後学習、学生の体験発表報告会で構成されています。大学では、体験学習の内容の打合せ、体験後のアンケート、円卓フォーラムなどを通じて、連携する地域・市町の支援をいただきながら、相互に意見を出し合って地域志向型教育プログラムの改善、構築に取り組んでいます。

 また、後期には教養ゼミという授業形式ではなく、自由参加形式の秋冬の体地(知)の拠点大学による地方創生推進事業体験授業発表会2験学習を実施しています。教養ゼミなどで地域への興味関心を深めた学生に、より多くの体験の機会を提供できるよう努めています。また、秋冬の体験学習は、連携地域との交流促進としても重要な活動となっています。

 現在は、広島県内の7市町11地域の皆様と地(知)の拠点大学による地方創生推進事業による強い連携によって、生物生産学部の各年度の1年生全員が体験学習を行っています。学生は体験学習を通じて、地域の皆様への感謝の気持ちと地域貢献の重要性を深く認識するだけでなく、継続的な地域活動に対する意欲的な姿と自律的な考えやアイデアが生まれるなどの大きな効果が生まれています。

地(知)の拠点大学による地方創生推進事業

地域志向インターンシップ(中山間地域島しょ部連携)

 広島大学地(知)の拠点大学による地方創生推進事業インターンシップは、地(知)の拠点の目標や活動方針に基づき、体験授業などを実施いただいている地域・自治体の皆様方と広島大学生物生産学部が連携して、学生が一定期間地域や市町などで体験したり研修生等として働き、自分の将来に関連のある地域体験を通じて地域に貢献する人材を育成しようとするものです。
 とりわけ広島大学地(地)の拠点中山間地域島しょ部領域の共通テーマである「地域連携から地方創生へ」の考え方を基本に、大学、地域、市町が協働して取り組む活動になっています。
 また、インターンシップは、教養ゼミ体験学習と特別講座を受講した学生が、より発展的な体験学習をおこなうための教育科目になっており、自治体(市町)・地域と大学の連携の下、学生が希望する地域体験を実施できる組織等を両者が調整しながら進める仕組みになっています。

  具体的には、以下のような「COC型インターンシップ」とも言える新たな仕組みになっています。
(1)インターンシップを通じて広島県内の地域の秀でた取り組みや活動を学生が主体的に学び、少しでも中山間地域島しょ部に貢献できる活動を学生が展開することを基本にし、地域志向型人材の育成にもつなげようとするものです。
(2)実施期間は8月から9月で、生物生産学部の学生を中心していますが全ての学部の学生を対象にしており、3日から6日間地域に泊まり込んで活動を行います。
(3)市町や地域が提案するインターンシップ活動を基本に、大学が学生のニーズとのマッチングを行いながら、学生の主体的な地域活動につなげるよう調整しています。
(4)市町や地域の方々は、インターンシップに臨む学生と対話しながら、学生のニーズに対応した研修に修正するなど、機動的なメニューが提供されます。

地(知)の拠点大学による地方創生推進事業

特別講座
地(知)の拠点大学による地方創生推進事業のこの講座は、広島県内の農山漁村で実際に地域おこしや農業振興に携わっている方々、また地域の中核となって食品産業の振興に携わっている方々から、その取組の実態を学び、地域創生につなげる人材の育成を図ろうとするもので、地(知)の拠点活動の主要な教育プログラムになっています。
講義の内容は、地域政策・行政(県・市町)、農商工連携、農業経営法人、農産物やサービスの開発、また農水系食品企業などで活躍されている方々から、直にお話を伺ったり農産物・商品の説明や試食など、オムニバス形式の特徴ある地域志向の内容であるとともに、地域の方々と学生が共に学び意見交換が出来る公開講座にもなっています。
また、COC担当教員がその講義をフォローして、各講義に関連性を持たせたり、一定の視点を提示したりといったように、学生がこれらの講義を体系的に理解できるような仕組みになっています。この授業は、毎年4月から6月に開催しています。

●開設期:前期(4月~6月上旬)
●曜日時限:水曜日、7 ~ 8 時限(14::35 ~ 16::05)
     or 水曜日、5~6時限(12:50~14:20) 
●場  所:東広島キャンパス 生物生産学部 講義室
●講義は1時間30分:講義と質疑・意見交換など

 地域から講師を招く特別講座による学生教育(全学対象)の地域志向効果と共に、公開講座化を通じて地域の方・学生が共に学ぶ授業を通じた地域貢献の仕組みが確立しました

 

パティスリーオクモト様講義

円卓フォーラム
地(知)の拠点活動の中山間地域・島しょ部対策領域を担う生物生産学部では、農漁村地域をフィールドに、体験学習を出発点とする地域志向型教育を実践しようとしています。この活動を円滑に進めるために、学生、教員に加え、連携市町と地域住民の皆様に参加していただく円卓フォーラムを毎年開催しています。
 大学地(知)の拠点大学による地方創生推進事業が進める地域志向型教育に関する情報交換を行い、進捗状況を評価していただくのが目的です。フォーラムでは、大学を媒介にした地域間連携と交流、地方創生に貢献する人材育成のあり方についても討論いただきます。
円卓フォーラムによって市町・地域と学生・大学の連携や取組を年々強化するための情報共有・改善の仕組みの確立、さらには円卓フォーラムの実質的機能として、活動の自己点検、外部評価を組み込み、オープンなCOC改善の場・仕組みが定着しました。

円卓フォーラム

 



 

地(知)の拠点大学による地方創生推進事業 広島大学 中山間地域島しょ部対策領域のHPトップへ